英語で映画やドラマを見ていると「go nuts」という言葉が出てくることがありますよね。
この言葉、私が最初に知ったのはアメリカのシットコム(観客の笑い声が入るコメディードラマ)のFRIENDS(フレンズ)からでした。
実は go nuts には色々な意味があるので、シチュエーションや前後の会話の流れによって内容を上手く理解する必要があります。
go nuts の意味
頭がおかしくなる
go nutsで一番知られている意味はこの意味だと思います。
Cambridge Dictionaryを見てもインフォーマルな言葉として以下のように説明がされています。
ですので、日本語で言うところの
- 激昂/激高する
- 怒り狂う
- (怒りで)気がふれる
- (怒りで)気が変になる
- (怒りで)頭がおかしくなる
という感じです。「to become crazy or stupid クレイジーになる」と書いている英英辞書もあります。
興奮する(口語)
でも、実際にドラマを見ていて私が感じた go nuts の使われかたは激昂(げきこう)とは少し違いました。
その場面では誰も怒ってなどいなかったんです。
実は go nuts には別の意味で
- 興奮する
- 熱狂する
という意味があります。
私は個人的にはこの使われかたをよく耳にします。ただし、この意味は口語とされているので書き言葉ではあまり見ることはないかなと思います。
ドラマのフレンズでは以下のように出てきました。
MONICA: You’ve got to get back out there, it’s your party.
あっちに戻らなきゃ。あなたのパーティーでしょ。
DR. BURKE: But they’re so dull, they’re all ophthalmologists.
でもあいつらつまらないんだよ。全員眼科医だから。
MONICA: You’re an ophthalmologist.
あなたも眼科医でしょ。
DR. BURKE: Only because my parents wanted me to be, I wanted to be a sheriff.
両親が望んだからさ。僕は保安官になりたかった。
PHOEBE: [entering the kitchen from the party] That’s funny, no. Cadillac, cataract, I get it, no I get it, you stay out there.
(パーティーから部屋にやってくる)面白いわ、Cadillacとcataractね。分かったわよ。分かったって。あなたはそこに居て!
DR. BURKE: See. ほらね。
MONICA: Alright, I’ll tell you what. I’ll come get you in 5 minutes with some sort of um, kabob emergency.
わかったわ。じゃあこうしましょ。5分後に私が行って助けてあげる、ケバブのエマージェンシーか何かってことで。
DR. BURKE: OK. You better. Oh God, here we go. Hey wanna see ’em go nuts? Watch this. [grabbing some wine glasses and opening the door to the party] Who needs glasses? [everyone laughs]
いいよ。絶対来てね。よし、行くか。あっ、やつらが興奮するとこみたい?見ててよ。(ワイングラスをいくつか握ってパーティールームへのドアを開く)グラスが欲しいやつは誰だ?(みんな笑う)
wanna see ’em go nuts は Do you want to see them go nuts がカジュアルにスペリングされています。
思い切り何かをする(口語)
この意味は熱狂するという意味と近いものがあるかもしれませんが、
- 思い切りやる
- やりたい放題やる
という意味でも使われているのを見たことがあります。
特にFood(食べ物)について使われることが多いと言われています。
ネイティブが作った例文を紹介します。
A:Hey, do you want these donuts? ねえ、このドーナツ欲しい?
B:No, go nuts. いや、好きなだけ食べていいよ。
ドラマを見た時に、最初の2つとはちょっとニュアンスが異なると思ったときにはこの意味も思い浮かべてみるといいでしょう。
ドラマのフレンズでは以下のように出てきました。
[Ross approaches Rachel at counter.] (ロスがカウンターにいるレイチェルに近づく)
ROSS: Hey Rach. I, uh, got you a little present. [Rachel is not impressed]. . I’ll open it. It’s a Slinky! Remember, huh. [sings] Walks down stairs, alone or in pairs, everyone knows it’s. . . just a big spring. Alright, you still mad at me becuase of the whole. . .
やあ、レイチェル、あのさ、ちょっとしたプレゼントがあるんだ。(レイチェルは感心がない)僕が開けるね。おもちゃのスリンキーだよ!(歌を)覚えてるだろ?「Walks down stairs, alone or in pairs, everyone knows it’s. . .」ただのでっかいスプリングだね。わかった、まだ僕のこと怒ってるんだね。あのせいで...
RACHEL: Horrible and degrading list of reasons not to be with me?
私と付き合いたくない理由を並べた最低で下劣なリスト?
ROSS: How ’bout from now on we just call it the ‘unfortunate incident’? [Rachel walks off] Hey Gunther, you got stairs in your place?
これからはそれ「不幸な事件」って呼ぶようにしない?(レイチェルが立ち去る)ねえガンター。君の家って階段ある?
GUNTHER: Yeah. あるよ。
ROSS: Here, go nuts. ほら、これで好きなだけ遊んで。
まとめ
go nutsの意味は
- 激しく怒る
- 熱狂・興奮する
- 思いっきりやる
という3つの意味があります。
あまりライティングで使うことはないかと思いますが、友達との普段の会話で使って見るといいかも。