ダイレクトメソッドとは?

英語を勉強していくとダイレクトメソッドという言葉を耳にすることもあるでしょう。カランメソッドを知った時にこの言葉を知る人も多いかと思います。

ダイレクトメソッドは実際に成立すればかなり効果的な英語教授法になり得ます。どんなものなのか見ていってみましょう。

直接教授法と間接教授法

ダイレクトメソッドは直接教授法と呼ばれるものです。直接教授法があれば間接教授法もあります。

何が直接・間接なのかというと、英語というターゲット言語に対して

  • 英語で英語を理解させる直接的なアプローチ
  • 日本語で英語を理解させる間接的なアプローチ

なのかによって分かれます。日本語という学習者の母国語を介してターゲットとなる言語(この場合は英語)を間接的に学ぶので間接教授法と呼ばれます。我々が学校教育で習ってきた英語の授業は間接教授法でしたよね。その結果、我々は日本語でものを考えてそれを英訳するというやり方に慣れてしまいました。要は、英語脳というものが育たなかったんです。

直接教授法とは

直接教授法の場合はどうかと言うと、英語だけを使って生徒に英語を理解させるアプローチを取ります。もちろん、英語で難しい文法事項を説明するというものではありません。それだとかえって分かるものも分からなくなってしまいます。

直接教授法の一番の醍醐味は、難しい言葉を使って説明するのではなく、ジェスチャーやイラスト、シチュエーションなどを上手く使うことによって、生徒が自然と英語を英語のまま理解できるようにすることにあります。

例を挙げるとこんな感じです。

  • リンゴはAppleというんだよと教える(間接教授法)
  • Appleの写真を見せてAppleと連呼することでそのものがAppleなんだと認識させる(直接教授法)

これは超初歩的な例ですが、文章の作り方までも日本語を介さずに教えることができれば、いわゆる英語脳というものが手に入り英語を簡単に話すことができるようなります。

外国人から教われば全てダイレクトメソッド?

広い意味でのダイレクトメソッド

英語で英語を教えるのが直接教授法であれば、最近人気のオンライン英会話や海外留学などは全て直接教授法ということになりそうな気がしますよね?全ての授業は英語で行われていて、文法だって英語で説明されます。

実際に、広い意味ではそれも直接教授法と呼ばれるのかもしれません。外国人講師から教わる場合、日本語を使いませんからね。

真のダイレクトメソッド

でもそれらは本当に意味のある直接教授法とは言えません。英語がある程度分かるようになった人が英語で文法の説明を受けたいと思うのはいいことだと思いますが、最初からそういったアプローチをされても初心者は何が何だか分からなくて英語の勉強が嫌になってしまうでしょう。

直接教授法はダイレクトメソッドという言葉で知っている英語学習者も多いと思いますが、ダイレクトメソッドという言葉が人気になったのは、小難しい説明を英語でされることなく自然に英語を身に着けていけるメソッド(=学習法)なんだという期待からです。

なので、上でも書きましたが

直接教授法の一番の醍醐味は、難しい言葉を使って説明するのではなく、ジェスチャーやイラスト、シチュエーションなどを上手く使うことによって、生徒が自然と英語を英語のまま理解できるようにすること

なわけです。

子供が学ぶように学ぶのが理想だけど

一番わかりやすいのは赤ちゃんが言葉を学んでいく過程ですね。あれが正に直接教授法なんです。ただ赤ちゃんの場合はお母さんが四六時中いっしょに居てくれて常に話しかけてくれます。

子供に成長して話せるようになってきたら、これまたお母さんが間違った言葉をすぐに直してくれます。根気よくそれが何年も行われます。

大人のためのダイレクトメソッド

でも私たちには赤ちゃんや幼い子供と同じような環境を用意することが現実的に不可能です。そこで、そのエッセンスだけを取り入れたものがダイレクトメソッドと呼ばれる英語勉強法となったわけです。

ただし、ダイレクトメソッドは作るのがめちゃくちゃ難しいです。先ほどのAppleのような一つの単語、しかも名詞(ものの名前のこと)なら可能ですが、文章の意味となると途端に難易度が代わります。

ダイレクトメソッドは完成してるの?

結論から言うと、世の中には〇〇メソッドというものが山ほどあります。

有名どころですとカランメソッドがあり、カランメソッドから派生したDMEメソッドなど様々な〇〇メソッドと呼ばれる勉強法が存在するわけですが、

ダイレクトメソッドとして完成しているものはいまだに存在していないのではないかと思います。

※メソッドというのは学習法を指しているので、メソッド=ダイレクトメソッドではないです。皆が自由に○○メソッドという名称を使うので色々なものが存在します。

ダイレクトメソッドは作るのが難しい

皆さんベルリッツという英会話スクールを知っていると思います。日本だったら有名ですよね。実はベルリッツはダイレクトメソッドを採用しているということで知られています。

ただし、私の知人でベルリッツに通っていた人がいるのですが、あまり期待していたようなダイレクトメソッドは実感できなかったと言っていました。それは何故でしょうか?

文法をダイレクトメソッドで教えるのは難しい

先ほども少し触れましたが、ものの名前を日本語を介さずにダイレクトメソッドで教えるのはそう難しくありません。

  • Table(机)
  • Pan(フライパン)
  • Air conditioner(エアコン)
  • Warehouse(倉庫)
  • Bullet train(新幹線)

これらの単語は名詞と呼ばれるものですが、実物を見ながら、または写真を見ながら物の名前を理解させることは簡単です。

でも、難しい文法事項を英語で説明することなく直観で理解させることはかなり至難の業です。

  • be supposed to (~することになっている)
  • be about to do (~するところだ)
  • have been done(~された)

これらの文法事項をジェスチャーなどで表現することは非常に難しいです。どうしても言葉を使って説明したくなります。

日本語を使って説明してしまえば間接教授法になってしまうし、英語で説明するにしても相手方はかなりの英語理解力を求められます。

基本を理解できれば事は足りる

つまり、難しいことを学ぼうとすればするほどダイレクトメソッドでの実現は困難になります。なので、全てをダイレクトメソッドで学ぼうとするのではなく、英語を理解するための基本や英語を話すための基本を理解するところまでをダイレクトメソッドで学ぶことが重要です。

 

今存在するダイレクトメソッドでは基礎作りに専念する。基礎というのは、英語の文章の作り方を知る=英語の語順に慣れることです。そして中学文法レベルを身に着ければ後は英語で英語を理解していくことができます。難しいことはダイレクトメソッドではなく直接英語で説明を受けて学んでいく。これがいいのではないかと思います。英語脳さえ作れればこれは可能です。

考えてみればネイティブの子供たちだって、ある程度の年齢になればもう説明を受けて学び始めますよね?

「なんで be supposed to って言うの? be supposed to ってどうやって使うの?」って実際に聞くかどうかは分かりませんが、子供は親に何故そうなるのかを問いただして色々なことを学んでいきます。

ジェスチャーなどで学ぶのは言葉を話し始めるまでの話ですね。

ダイレクトメソッドのまとめ

学習者の母国語を使わないダイレクトメソッドには広い意味で「英語で英語を学ぶ」というものと、狭い意味で「ジェスチャーやシチュエーションを通して直観的に英語を学ぶ」というものがあるのを見てきました。

そして、何から何までダイレクトメソッドで学べるほど確率された学習法は開発されていないということも見てきました。

それでも基本を学ぶためにダイレクトメソッドの要素を多く取り入れている学習法を使うのは有効で、とにかく基礎をしっかり作るという意識を持っていれば十分に効果的な使い方ができるはずです。

ダイレクトメソッドの要素を取り入れているメソッドとして有名なのがカランメソッドというものです。初心者の自分がカランメソッドで英語を話せるようになった裏話という記事でこのメソッドについて書いているので参考になればと思います。

 

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